サイディングの外壁カバー工法とは
サイディングの外壁のカバー工法とは、既存の外壁を外さずに上からサイディングを張り付ける工事です。
サイディングの外壁カバー工法の工期とは
サイディングの外壁カバー工法にかかる日数は2~3週間が目安となっています。
工程は、足場設置→新しい土台(胴縁)の取り付け→新しいサイディングの張り付けなど行います。
サイディングの外壁カバー工法の効果とは
サイディングの外壁カバー工法の工事を行うことで、外壁の傷んでいる部分が目に見えなくなり、外壁全体の外観の見栄えが新調されます。
その他にも、表面のひび割れなど壁の中に埋まってしまう為、外壁表面の防水性も回復します。
ですが、外壁の傷んでいる古い部分を取り除くわけではないので、家全体の重さや厚みが増すことと、見えない部分で進行していた異常は発見できないことを了承の上で選択する必要がある工事です。
サイディングの外壁カバー工法のメリット
サイディングの外壁カバー工法の施工中の様子

塗装の経年劣化により外壁の塗装が剥げてしまい、外壁に雨水が侵入しており、外壁材が劣化していて塗装しても長持ちできないため、カバー工法を提案致しました。
施工中の様子

足場設置
外壁のカバー工法をする為に足場を設置していきます。
転落防止や危険がない様に、安全面を徹底して足場を組んでいます。

高圧洗浄
洗浄を行い外壁の汚れを落とします。

胴縁の設置
釘やねじで取り付けるので、既存の外壁の上に胴縁を設置していきます。

アルミ外壁材アルカベールの設置
下から順番にアルミ外壁材アルカベール(YKKAPのシャインウォールS2)設置します。
アルミサイディングの特徴
アルミサイディングはとても軽量なので、建物に掛かる負担が少なく耐震性にも優れています。
その他にも耐久性・耐候性も高く、外気温の変化にも強い外壁材です。
アルミサイディングは軽量で耐震性にすぐれている
外壁材には、モルタル・金属系サイディング・ACLパネルなど多くの種類があります。
その中でもアルミサイディングはトップクラスで軽量です。
なので、旧屋根から新しい屋根を取り付けるカバー工法に適しています。
カバー工法は旧屋根を解体するあまりないので、廃材がほとんど出ません。
アルミサイディングは耐震性も優れています。
建物を建てる際に建材の重量は耐震性に大きく関わってきます。
建物の重量が多くなるほど耐震性は悪くなります。
アルミサイディングは他の外壁材と比べ耐震性が優れています。
アルミサイディングは断熱性が高い
アルミサイディングは素材の主成部分を断熱材が占めているので、断熱性がとても高い外壁材になります。
アルミサイディングには硬質発砲プラスチックフォームというものが裏打ちされています。
硬質発砲プラスチックフォームとは、気泡の集合体で、気泡の中に熱を閉じ込めてしまうので、外の気温から影響を受けにくく家の中の温度を保つことができます。
アルミサイディングは防水性が高く、錆びにくい
アルミサイディングは防水性が高く、金属サイディングの中でも錆びに強いサイディングです。
表面に金属である耐蝕アルミニウム超合金を採用しているので、透水や吸水をすることがありません。
なので、雨風をしっかり防ぎ、住宅を劣化から守ってくれます。
アルミサイディングの防水性は、寒冷地でも劣ることはありません。
アルミサイディングは防音性が高い
アルミサイディングは防音性も高くなります。
気泡が建物の中や外から騒音を吸収することにより、生活音や騒音を抑えることができます。
カバー工法で取り付けることで外壁が二重になる為、より防音性が高くなります。

施工後の様子
施工前は、塗装の経年劣化により外壁が剥げており、外壁に雨水が侵入していました。
外壁材が劣化して塗装を行っても長持ちできないので外壁カバー工法工事を行いました。
施工後は、外壁のカバー工法工事(YKKAPのシャインウォールS2)により、防水性・耐震性・遮音性・断熱性が向上しとても綺麗になりました。
外壁カバー工法のメリット
費用と工事期間を抑えられる
外壁のカバー工法は、既存の外壁の上に新しい外壁材を張る工法です。
家に住みながら施工が可能で張り替えリフォームとは違い外壁を外す必要がありません。
下地材が腐食していないか確認する為に、土台や軒下に近い所を剥がすことがありますが、その他の大部分は残したまま、外壁を張り付けます。
なので、外壁の解体・撤去・処分費は発生しないので張り替えリフォームと比較すると工事の期間・費用を削減できます。
既存の壁がアスベスト入りの場合にかかる追加費用がかからない
外壁カバー工法は外壁の解体作業がないので、特殊処理が必要なアスベルトが外壁に含まれている住宅でも追加費用なしで外壁カバー工事をすることができます。
断熱性・防音性の向上
外壁材を重ねることで、壁と壁の間に空気の層が作られます。
この空気層が水分を含む暖かい空気や冷たい空気などを遮断するので、夏は涼しく、冬は暖かい室温をキープします。
冷暖房にかかる光熱費の節約にもなります。
その他にも、外壁が二重になることにより、遮音性も高くなります。
車両の走行音など、屋外から聞こえてくる騒音が室内に伝わりにくくなるので、より静かで快適な生活が送れます。
外壁カバー工法のデメリット
内部の老朽化は放置になる
外壁カバー工法は、既存の外壁を撤去しないので、表面から見えない部分で異常が進行している状態でも発見することはできません。
下地の木材が腐食したいた場合、新しいサイディングを打ち付けても固定されず、すぐ崩れてしまうリスクがあります。
せっかく外壁修理を行ったとしても、すぐに修理が必要になることを納得の上での工事になります。
内部結露が発生する場合がある
外壁カバー工法を行うと、壁の内側に結露が発生する場合があります。
結露が発生する原因は、外壁の内と外に生じる気温差や既存の壁と重ね張りをした外壁の間の湿気です。
壁の間の空気と既存の外壁に温度差が生じている際に、空気中の水分が結露という形で壁の中に発生します。
ですが、壁の中に空気の通り道を作ることで、内部結露を防ぐことができます。
施工する際に、外壁材を張り付ける為の胴縁という部材を間隔を空けて配置することで、空気の通り道ができます。
暖かい空気は上昇する性質があるので、屋根との間に作った隙間から外へ逃がすことができれば、水分を含んだ空気の壁の間にこもらずに済みます。
建物の総重量が増加する
外壁材が増えると、建物全体の重量がその分増加します。
重量のある建物ほど地震で揺れやすい傾向が見られます。
なので、外壁のカバー工法を行う際に外壁材の重さも配慮する必要があります。
一般的には、金属系や樹脂系のサイディングボードが軽量になりますので、これらのが外壁材を利用することが多いです。
次の工事が高額になる可能性がある
金属系サイディングのうち、篏合式(かんごうしき)という種類で施工された外壁は将来部分修理をしたい場合、費用が思わぬ高額になることがあります。
篏合式とは、サイディングのパネル同士を引っ掛け合わせて貼り付ける方法です。
篏合式の外壁は、どこか1枚だけ修理しようとしても、上下左右のパネルも剥がさなければ修理・交換ができない状況になる為、材料費や工賃が膨れ上がってしまう場合があります。
修理に火災保険が使用できない
火災保険の対象になる工事は損害の原状回復が原則となっています。
カバー工法のような、元の壁に別の壁材を重ね張り作業では、元の状態に戻す工事とは判断されないので、補償の対象外に判断されることがほとんどです。