
SK化研クリーンマイルドシリコンとは
SK化研 クリーンマイルドシリコンとは、外壁塗装工事を行う際に使用する塗料になります。
クリーンマイルドシリコンは、国内シェアNo.1のSK化研から販売されている塗料になります。
コストパフォーマンスの良い塗料として多く使用され人気の塗料になります。
油性のアクリルシリコン樹脂塗料
クリーンマイルドシリコンの一般名称は、超低汚染・超耐久性NDA型特殊アクリルシリコン樹脂塗料といいます。
クリーンマイルドシリコンで外壁の塗装工事後、外壁が汚れにくくなり、塗料が長持ちする油性のシリコン塗料です。
耐用年数は12年~15年程となります。
アクリルシリコン樹脂とは
アクリルシリコン樹脂とは、シリコン塗料の一種です。
シリコン塗料とは、シロキサン結合を持った塗料のことをいいます。
シリコンは、なにかしらの有機物(アクリル樹脂)と繋がっています。
多くの塗料メーカーはアクリルシリコン樹脂のことをシリコン塗料と称しています。
【アクリル】とついていますが、アクリル塗料とは別物になります。
アクリルシリコン塗料=シリコン塗料
アクリルシリコン塗料=アクリル塗料
塗料シンナーを溶媒とした弱溶剤タイプの塗料(NAD型塗料:非水分散形塗料)のことをいいます。
NAD型塗料は、乾燥過程で溶剤が蒸発すると分散されていた粒子が結合し塗膜を形成します。
NAD型塗料は、塗装下地の付着や耐水性が高いことが特徴となります。
SK化研独自のセラミック複合技術
クリーンマイルドシリコンの最大の特徴は、SK化研独自技術のセラミック複合技術による超低汚染性です。
セラミックとは、砂や砂利などのことを指します。
この砂や砂利など全体を【無機質成分(セラミック成分)】と呼びます。
セラミック塗料とは、無機質成分を配合した塗料のことをいいます。
一般的なセラミック塗料は、セラミック成分と有機物が複合している状態で塗膜が完成
します。
セラミック複合技術とは、セラミック成分と有機質成分が二層化して表面に配置された塗膜を完成させます。

セラミック複合技術によって3つの超低汚染性を発揮することができるのことが特徴になります。
クリーンマイルドシリコンのメリット
優れたセルフクリーニング機能
セラミック複合技術による3つの超低汚染性
①汚れが付着しにくい低帯電性:塗膜表面の静電気を低減し、汚れの定着を抑制します。
②汚れが定着しにくい高い架橋密度:塗膜の架橋密度が高く、汚れの定着を抑制します。
③汚れが除去されやすい親水性:水がなじむことで外壁の汚れを洗い流します。

特殊設計による防藻・防カビ機能
クリーンマイルドシリコンは、特殊設計により長期にわたりカビや藻の微生物汚染を防ぎます。
それにより、衛生的な環境を維持することができます。
暴露実験では、6か月後も塗装初期と変わらない表面状態を維持しています。

カビは小さいお子様のアトピーなどの原因とも言われています。
家のカビの繁殖を防ぐことで、環境改善に繋がることもあります。
優れた汎用性・密着性
クリーンマイルドシリコンは、油性塗料のなので高い密着性を持っています。
その為、旧塗膜との密着性が良いです。
その他にも、下塗り塗料を変えることにより、外壁・内壁・雨樋・破風板・霧除けなど、いろいろな材質に塗ることができます。
※塗装歴のある方は、使用できる旧塗膜かどうか確認が必要になります。
透湿性塗膜で塗膜の膨れを防ぐ
クリーンマイルドシリコンは、透湿性のある塗膜です。
透湿性とは、分子の大きい雨水を遮断して、分子の小さい水蒸気を通す性質のことをいいます。
外壁素地に含まれる湿気を逃がしやすいので、塗膜の膨れが起こりにくくなります。
ですが、透湿機能を超える水分が廻った場合は、塗膜を押し上げ膨れを生じる可能性があります。
そのようなことが起こった場合は、内部の水漏れなどの調査が必要になります。
クリーンマイルドシリコンのデメリット
雨に当たる部分で効果を発揮する
クリーンマイルドシリコンはの最大の特徴であるセルフクリーニング機能は雨の
当たる部位で効果が発揮されます。
雨に当たりにくい部分は、
・傾斜壁の下腹部
・笠木など、水切りのない部位
窓廻りで水切りが不十分な場合は、汚れが溜まりやすい目地の下部、雨のあたりにくい部分は注意が必要になります。
事前にお家を確認し、全体的に雨があたりにくい場合は、他の塗料も比較して検討したほうがいいです。
マットな仕上がりにできない
クリーンマイルドシリコンは艶調整ができます。
艶あり<7分艶<5分艶<3分艶と少しずつ艶を落とすことができます。
ですが、艶消しはありません。
なので、完全なマットな仕上がりをご希望される方は他の塗料をご検討されるのがおすすめです。
塗料の性質や耐久性も大事ですが、好みの艶感や色合いにできるかどうかも確認することも大事です。
完全にマットな仕上がりの塗料をご希望される方は、艶なしの塗料・艶なしに調整可能な塗料・意匠性の高い塗料などもあります。
シンナーの使用による臭い
クリーンマイルドシリコンは油性塗料になります。
作業上塗料用シンナーを使用します。
弱溶剤で強溶剤の塗料に比べると臭いは大幅に軽減されていますが、シンナーなどの臭いに敏感な方やご近隣の方との兼ね合いがある方は水性塗料を検討することがおすすめです。
塗装工事中、油性塗料は室内に臭いがこもってしまうことがあります。
塗料が乾燥するにつれて少しずつ和らいできますが、作業中は確実に臭いが発生します。
工事中の際には、ビニールで窓を覆うので換気しにくくなります。
ご家族の中に臭いで体調を崩しやすい方がいないか確認など事前に取ることも必要です。
クリーンマイルドシリコンを選ぶ時の注意点
塗料を選ぶ際に性能だけ確認すればいいだけでは、ありません。
その他の確認を怠ると、後々不具合が起こる可能性があります。
硬質・弾性と別れている
クリーンマイルドシリコンは、硬質塗料と弾性塗料の商品があります。
一般的には、硬質タイプのクリーンマイルドシリコンが使用されています。
硬質塗料と弾性塗料は、下地によって使い分けるときがあります。
硬質塗料とは、一般的な塗料になります。
硬質塗料の塗膜に伸びる機能がついた塗料を弾性塗膜といいます。
20度で120%以上に伸びる塗料とJIS規格で定められています。
JISとは
JISとは、日本産業規格(JIS=Japanese Industrial Standardsの略)です。
日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のことです。
一般的には、「標準(=規格)は任意のものになりますが、法規などに引用された場合は強制力を持ちます。

弾性塗料はクラック(ひび割れ)に強い性質を持っているので主にモルタル壁に使用されています。
一般的にモルタル壁はクラックを起こしやすい外壁です。
地震やトラックなどの交通の微振動・躯体の木の伸縮などによってひび割れします。
ですが、弾性塗料で塗装を行うことで、ひび割れが起こっても塗料が伸びてクラックを埋めてくれるのが弾性塗料の特徴です。
弾性塗料で注意する点は、弾性塗料はサイディングボードには使用できません。
サイディングボードに使用できない理由は、弾性塗料のデメリットである膨れやすいという事です。
モルタル壁でも劣化状態や施工方法などで膨れが起こることがあるので注意が必要です。
弾性のクリーンマイルドシリコンを施工する際は注意が必要になりますので、提案されている塗料が硬質か弾性か確認は必ず行うことをおすすめします。
下塗り材の選定
クリーンマイルドシリコンは、色々な材質に塗装することができることが特徴のひとつです。
ですが、材質によって下塗り材を選定する必要があります。
クリーンマイルドシリコン各色
クリーンマイルドシリコン原色

クリーンマイルドシリコン標準色

クリーンマイルドシリコンの原色と標準色になります。