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軒裏天井・軒裏天井塗装について説明します!



軒裏天井とは

軒天天井について紹介します。

軒裏天井は、軒天・軒天井などと呼ばれています。


とは、屋根の内、建物の外壁へせり出している部分を指します。

軒の裏側、下から見上げて見える部分を軒裏

軒裏に張られている天井パネルのことを軒裏天井といいます。


屋根は、垂木といわれる木材を組み、屋根の骨組みを作ります。

その上に屋根材として瓦やスレートなどを載せていきます。

軒が、建物の外側まではみ出ている部分は、下からお家を見上げた際に垂木や野地板が見えてしまいます。

なので、垂木や野地板を隠す為に下側からパネルなどを貼り見た目を良くしています。


軒は、デザインにより大きさが違います。

昔ながらの日本家屋では比較的、軒が長く設置されています。

長い軒の場合は、1mの長さの軒もあります。

最近の住宅では、比較的短いデザインが人気があり、全く軒のない建物もあります。



軒裏天井の役割について

軒裏天井の役割について説明します。


雨や紫外線を遮る

軒があることで、外壁を雨風や紫外線から守ってくれます。

外壁は、雨風や紫外線の刺激を受けるほど劣化しやすくなります。

特に、外壁と屋根の取り合い部分は水の侵入に弱いので、軒で守ることで雨漏りなどのトラブルを防ぐことができます。


その他にも南向きなど日当たりが良い立地の場合は、太陽の光を遮ることで室内温度の上昇を抑えることが出来ます。


延焼を防ぐ

例えば、火災が発生した場合、火が軒裏天井を伝って屋根まで火が到着してしまうと屋根全体に火が回ってしまいます。

なので、軒裏天井には燃えにくい素材が使用されていることが多く、火災の際の被害をできるだけ少なくするように考えられています。


屋根裏の換気を良くする

屋根裏は、温度変化や雨水の湿気により、結露が発生しやすい部分です。

なので、軒裏に換気機能を持たせることで屋根裏の通気をよくすることができます。


屋根裏の換気を良くする方法は、軒裏天井に穴が開いた有孔(ゆうこう)板を使用したり、換気口を設置したりする事により、空気が通り抜けられる様にする方法があります。


軒裏天井の素材について

軒裏天井の素材を説明します。


軒裏天井に使用される素材は、木材系・不燃物系・金属系の3種類があります。

素材の特徴により、メンテナンス方法が違います。

また、ボードを張らない外壁一体型もあります。



木材系

古いタイプの住宅では木材が使用されていることが多いです。

単価の安いベニヤ板やベニヤ合板が主流ですが、中にはデザイン性の高い化粧垂木を使用している物もあります。

ベニヤ板より、ベニヤ合板の方が耐久性は高くなります。

ですが、どちらも水分に弱く・湿気により変形・強風で剝れたりします。


木材は耐久性を持たせる為に塗装することが必須です。

塗装が劣化してしまうと木材が剥き出しになるので、定期的に再塗装することが必要です。


木材への塗装はあまり長持ちがしないので、約5年程度で再塗装が必要になる場合があります。

耐火性が低いので、劣化した際に新しく開発された不燃材へ交換することもできます。



不燃材系

不燃材系の素材は、ケイカル板・スラグ石膏版・フレキシブルボードなどがあります。


ケイカル板(ケイカルボード)は、耐火性が高い素材です。

主原料である水酸化カルシウム・ケイ酸質原料・補強用繊維を結晶化し板状に成型したものです。


ケイカル板のメリット

・ケイカル板は軽量で耐久性が高く、加工も簡単な素材です。

・ケイカル板は、安価で機能面のバランスも良く、1番多く採用されています。

ケイカル板のデメリット

・ケイカル板のデメリットは、重量が少し重いことです。

その他にも、薄いものはひび割れしてしまうこともあります。


ケイカル板は、加工のしやすさから、有孔板といって穴をあけて通気性を持たせたり、換気口を取り付けたりすることもできます。


ケイカル板は耐久性を向上させる為表面に塗装を行います。

通すが劣化した際には再塗装を行います。


スラグ石膏版は、スラグ(鉱物)に石膏を混ぜて作られた素材です。

エクセルボードとも呼ばれています。

木材と似たような柔らかい素材で加工しやすく耐水性の高い素材です。


フレキシブルボードはスレート板とも呼ばれています。

セメントに繊維質を混ぜて強化したものです。

フレキシブルボードは、重量がありケイカル板と比較して2倍近い重量がありますが、その分強度も高く耐久性が高いです。


金属系

ガルバリウム鋼板・アルミスパンドレルといった金属板が用いられます。

軒裏天井の補修の際に、上から被せて補修するカバー工法で使用されることが多いです。


耐久性が高く軽量がメリットですが、価格が高いことがデメリットになります。

錆を防ぐ為に塗装を行いますが、約15年~20年で再塗装をする必要があります。


外壁一体型

モルタルなどの塗り壁の場合、軒裏天井をボードで仕上げるのではなく、外壁材と一緒の素材で仕上げることが多いです。

一体型の場合はメンテナンスも外壁と同じ様に行います。


軒裏天井の塗装工事の必要性について



軒裏天井は外壁や屋根と同じ様に定期的な塗装工事が必要です。